福祉現場は、「自らの人生を学べる場」だと考えます。利用者・家族・地域住民・スタッフの皆が支え合う方法を考える中で、学び合いつつ、人が豊かに生きられる地域であり続けたいという思いが、この「人生の学校」という言葉には込められています。
豊能町は、山々に囲まれていて、地域の枠がはっきりしているためか、お住まいの方々と将来の福祉ビジョンについて語る機会を頂くと、地域と福祉組織にとっての共通の目標を見つけやすく、これまで福祉にとても理解のある町だと感じてきました。その点で言えば、この町は日本でも先駆的な福祉を通した町づくりの可能性を秘めた地域だと私は思っています。その可能性こそが、私自身のプレッシャーでもあり、楽しみでもあります。また、この祥雲館の強みは、スタッフ皆が地域思いであることです。新しいチャレンジでも、難しいケースへの対応でも乗り越えていくスピリッツがあることです。
私の経営の基本と考える「ご利用の方々を幸せにすることを第一の組織使命ととらえ、職員が果敢に支援活動ができる変化を恐れない組織を創りつつ、職員の物心両面の幸福を追求するとともに、人間社会の持続可能な成長に貢献すること」という方針に常に立ち返りつつ、利用者・家族・地域住民・スタッフとともに、感謝の念と学びの姿勢で、この町の福祉向上に邁進いたします。
このたび、私こと令和2年4月1日付をもって総合施設長に就任することになりました。
微力非才の私にとりまして、総合施設長就任は身に余る重責でございます。しかし、大任をお受けしましたからには、副施設長での経験を生かし、誠心誠意職務に尽力する覚悟でございます。
平成28年、厚労省の専門家会議で、社会福祉法人は、「その専門性と地域における信頼感、存在感を活かし、地域における公益的な取組みの枠組みも活用しながら、我が事、丸ごとの地域づくりに取組むことを推進すべきである」とされました。祥雲館が有します、設備やスタッフ、そして、これまで培ってまいりました知見(知識、経験、ネットワーク等)をフル活用し、地域共生社会の実現に尽力しなければなりません。
小さなお子様からご高齢の方、障がいのある方、地域の方、スタッフ、様々な人が集い、支え合い、語り合い、そして学び合いができる場を提供していける『人生の学校』のような法人とすることが、私に与えられたミッションであると考えております。
2025年問題、2040年問題と介護・福祉を取り巻く状況は厳しさを増しており、加えて国難ともいうべき新型コロナウイルス感染症拡大の危機にも瀕しています。しかし、ここは敢えて時代の荒波に立ち向かい、辛いことを避けず、時に大胆に、時に果敢に、勇気を持って仕事にあたってまいります。常に施設理念であるArt&Scienceに立ち返り、今日より明日、明後日と変化を恐れず、果敢さと向上心を持って創造的な仕事を目指してまいります。
どうか今後とも一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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